不動産の購入・新築時、保有中、売却・相続・贈与など譲渡時に発生するトラブルの対処法と解説。トラブル事例・判例の紹介も。 行政書士高田事務所・金森合同法務事務所
不動産のトラブル
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  不動産のトラブルホーム > 不動産購入のトラブル解決 > 抵当権付不動産の売買

抵当権がついたままの土地・建物を購入してしまった場合

本来は、購入するまえに抵当権がついているかどうかを確認し、売主に抵当権抹消するよう要求し、売買代金から債務弁済させて抹消するか、こちらで抹消するのであれば売買代金から抵当権の債務弁済分を差し引かせるべきでした。

  1. 抵当権の実行は所有者が変わってもされる
  2. 「てき除」の制度廃止
  3. 抵当権消滅請求

抵当権の実行は所有者が変わってもされる

抵当権がついたままの不動産は所有者が変わっても、その債務が返済されなければ実行されてしまいます。要するに、自分が購入したのに、売主の借金のために自分が買った不動産が競売にかけられてしまうということになります。

競売されるとどうなるか?

競売にかけられてしまうと、そこで落札した人が正当な所有権者となります。そうなると、自分が購入したのだ!といくら主張しても所有権を失い、立ち退かなければただの不法占拠者となってしまいます。登記簿を確認しなかったのですからしかたありません。そのため、以前は「てき除」、現在は「抵当権消滅請求」という制度で不動産の買受人を保護することができます。

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「てき除」の制度廃止

昔は、抵当権抹消のための手続きに「てき除」という方法がありました。(旧:民法378条)

債務者がこの制度を濫用することによって、債権者にとても過大な負担が強いられてしまったために、この「てき除」という制度は廃止されました。参考までに、てき除の手順や内容を説明しておきます。(現在は、抵当権消滅請求という権利に変りました。)

てき除の手順としては、

  1. 所有権者から「○○円で抵当権を消滅させてほしい」という申出をする。
  2. a.申出を承諾する

    b.1ヶ月以内に増価競売(申出価格の10%高以上で購入したいという競落人がいない場合は、抵当権者が自分で10%高以上の価格で競落しなければならない)をする

    c.b.をしない場合は自動的に承諾したことになり、申出金額が抵当債権総額に満たなくても抵当権は消滅します。

売買代金を売主に支払う前に「てき除」をした場合

  • てき除の手続きが終了するまで、売買代金を売主に支払うのを拒むことができる(民法577条)
  • てき除が成功し場合、抵当権抹消にかかった費用について売主への代金から差し引くことができる

売買代金を売主に支払ってしまってから「てき除」をした場合

  • てき除にかかった費用を売主に償還請求することができる

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抵当権消滅請求

てき除では、抵当権者にとって負担が大きく、また、それを濫用する債務者が増えたため、てき除制度を廃止し、代わりに、抵当権消滅請求権を制度化しました。

「てき除」と異なるところは、

  • 抵当権者は、買受人からの申出を受けた場合、承諾したと見なされる期間を1ヵ月以内から2ヵ月以内とした。
    ⇒抵当権者は、買受人の申し出を受けるかどうかの判断を十分にできるようになった
  • 抵当権者が申し出を拒否して増価競売になった場合、仮に申出額より1割以上高い金額で競落する者がいなくても、自ら競落する必要がなくなった
  • 抵当権実行に際して抵当権者が買受人に実行通知を行う義務を廃止した。

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