動物愛護管理法の解説。犬、猫、うさぎなどペットのトラブル。アパート・マンションでの迷惑。ケガさせた、ケガさせられた等  行政書士高田事務所・内容証明研究会
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犬のほえ声・騒音トラブル

住宅地の戸建てに住んでいる場合、隣近所でペットを飼っている家は多いと思います。室内犬ではなく、外で犬を飼っているような場合は、大きい声で吠えたり、夜中や早朝に吠えたりすることもよくあります。

それによって、うるさくて眠れないなどペットによる騒音被害はどのように解決すればよいのでしょうか。

  1. 法律上の飼い主責任
  2. しつけ直し、犬小屋の位置変更
  3. 騒音の度合いを示す証拠を保管
  4. 司法に訴える

法律上の飼い主責任

犬の飼い主は、犬が吠えることにより他人に損害を与えてはなりません。

鳴き声で他人に迷惑をかけた場合は動物の占有者として責任を問われることになります。(民法718条)。

また、動物愛護管理法1条7条でも、飼い主の責任として、

「動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない」

と規定されています。

これらの中には、犬の鳴声で他人が平穏に暮らす権利を侵害することのないように努めることも含まれます。

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しつけ直し、犬小屋の位置変更

犬の鳴き声については、近隣間でのトラブルなので、いきなり訴訟をするより、話合いで解決することが望ましいでしょう。

隣の人に事情を説明し、

  • しつけを厳しくして犬が吠えないようにしてもらう、
  • 防音窓や防音壁を設けて騒音を減少させる、
  • 多頭飼育をしている場合には里親を探してもらう、
  • 去勢・避妊手術を施す、
  • 犬が鳴く原因がストレスにあるのであれば散歩を定期的にさせるなどして、無駄吠えを極力減らす

ようしてもらいましょう。

また、飼育環境の改善ができないか話し合ってみましょう。夜の間だけでも家屋内に入れてもらったり、人の姿に反応して囁く場合もあるので人の姿が見えないように犬小屋の向きや場所を変えてもらったりすることが有効なこともあります。

隣人と敵対しても良い場合は、同時に内容証明郵便で改善要求をするのもよいでしょう。

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騒音の度合いを示す証拠を保管

行政機関に事情を説明し、動物愛護担当職員や動物愛護推進委員に相談してみるという方法もありますが、その犬の吠え声がどの程度ひどいものかを測り、証拠として保管しましょう。

吠え声を録音するのもよいでしょうし、市役所・区役所などでは、騒音の度合いを測定する機器を貸し出ししているところもありますから、それを借りて、深夜など何デシベルくらいの騒音になるのか測定しましょう。

相手が、受忍限度内の鳴き声だなどと言ってとりあってくれないような場合は、音の大きさの証拠は、ぜひ、とっておきましょう。

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司法に訴える

話合いにも応じてくれない、行政に相談しても埒が明かない場合は司法手段を用いることになります。犬の鳴声がうるさいとして損害賠償を求めた事案で、裁判所が飼主に対し賠償を命じる場合もあります

判例では

深夜および早朝にわたり異様に鳴き続け、交渉にも応じない場合に損害賠償が認められた。

また、本裁判を行う前に、犬が鳴くのを止めさせるように、仮処分を求めることも考えられます。

現実に被害を受けている者が、犬の鳴声を止めさせるために、犬の鳴声が聞こえなくなるように仮の地位を定めるよう仮処分を申請することも可能でしょう。

仮処分の手続(民事保全法23条2項)の中で、加害者と和解をすることもあり得ます。

(仮処分命令の必要性等)
第23条  係争物に関する仮処分命令は、その現状の変更により、債権者が権利を実行することができなくなるおそれがあるとき、又は権利を実行するのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに発することができる。
2  仮の地位を定める仮処分命令は、争いがある権利関係について債権者に生ずる著しい損害又は急迫の危険を避けるためこれを必要とするときに発することができる。

刑事事件として

飼主が、近隣の住人をノイローゼーにさせようとして、あえて犬を吠えさせ続けたときには、刑法上の傷害罪が成立することも考えられます。

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