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敷金返還の判例

敷金返還に関するいくつかの判例をご参考までにあげておきます

敷金返還の判例

横浜簡易裁判所-平成8年3月25日

【概要】

新築マンションの賃貸契約で、敷金は21万4千円、約6年後に合意のうえ解除となりました。 その際、46万9474円の工事代がかかったとして賃貸人は敷金を返還しませんでした。

 

【判決内容】

洋間・食堂・台所・洗面所・トイレ・玄関の壁と天井の張り替えは、カビの発生によるものであり、 他の部屋には発生していないことから見ても、賃借人の手入れにも問題があったと推測でき、 この取り替えについては妥当であると判決されました。

 

賃借人に認められた責任は2割程度で、カビ発生に関連した修繕費15万2千円のうち約3万円について負担すべきであるとして、敷金21万4千円から3万円を差し引いた18万4千円についての返還が命じられました。

 

東京簡易裁判所-平成8年3月19日

【概要】

敷金は31万で、賃貸契約には「賃借人は明け渡しの際、自己の費用負担において専門業者相当の清掃クリーニングを行う。」という特約があり、 賃貸人はクリーニングと補修を行い、31万円の中から27万6820円を差し引いた3万3720円を賃借人に返還しました。

 

【判決内容】

建物が時の経過によって古び、減価していくのは避けらず、賃貸人は減価の進行する期間、それを他に賃貸して賃料収入を得ているわけで、 賃貸借終了後、その建物を賃貸開始時の状態に復帰させることまでを要求するのは、当事者間の公平を失することになるとして、賃借人の故意または過失による毀損や通常でない使用による劣化などを認める証拠が無いとして、敷金31万円全額の返還を命じました。

 

福岡地裁-平成17年10月15日

【概要】

敷金は23万円で、平成15年10月に解約し退去しました。

契約には敷金の23万円のうち75%は敷引き特約が盛り込まれていました。賃借人は、破損が少ないとして賃貸人に敷金の返還を求め、福岡簡易裁判所に提訴しましたが、福岡簡易裁判所は請求を棄却しましたが、控訴審の福岡地裁は主張を一部認め、敷金のうち17万円の返還を命じました。

 

【判決内容】

敷引き特約については、「貸主と借主の利害を調整するうえで一定の合理性はある」

としながらも、部屋の補修費は賃料から回収できるとし、敷金を75%も差し引くことは不合理で25%を超える部分は無効である判断、敷金25%分の約6万円を差し引いた17万円の返還を命じました。

 

大阪地裁-平成17年4月20日

【概要】

敷金のうちの敷引きは40万円。

賃貸マンションなどを出る際に敷金の一部を家主が差し引く関西地方を中心とした敷引という慣習をめぐり、借主が「負担が重すぎ違法」などと返還を求めた訴訟です。

大阪地裁は、この敷引特約が消費者契約法10条に違反するとして、「適正額を超える部分は無効」と判断し、8割余の返還を命じました。

 

【判決内容】

敷引制度そのものは、「長年の慣行で必ずしも不当とは言えない」としながらも、保証金や契約期間などを考慮した適正額があるとし、今回の物件では「保証金の2割の10万円とみるのが相当」で、補修費の過払い分を含め約32万6000円の返還を命じました。

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