不動産のトラブルホーム > 借地借家法の条文解説 > 第2章借地 第2節借地権の効力 > 第10条 借地権の対抗力等

-条文目次- | 借地権の対抗力等(10条) | 地代等増減請求権(11条) | 借地権設定者の先取特権(12条) | 建物買取請求権(13条) | 第三者の建物買取請求権(14条) | 自己借地権(15条) | 強行規定(16条)

借地権の対抗力等 (借地借家法第10条)

  1. 借地借家法第10条
  2. 借地権の対抗力等
  3. 強行規定
  4. 民法との関係

借地借家法第10条 条文

借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。

 前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった日から2年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、かつ、その建物につき登記した場合に限る。

 民法(明治29年法律第89号)第566条第1項及び第3項の規定は、前2項の規定により第三者に対抗することができる借地権の目的である土地が売買の目的物である場合に準用する。

 民法第533条の規定は、前項の場合に準用する。

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借地権の対抗力等

借地権の対抗要件

通常、土地に関する対抗要件は「登記」とされていますが、この「借地権」に関しては、借地権自体の登記がなくても、土地上に既に賃借人が所有する建物の登記されていれば、第三者に対して、借地権を主張することができます(対抗することができます)。

建物滅失時の賃借権

この場合、建物自体が滅失してしまっても、賃借人がその建物自体を特定することができる必要事項、建物滅失日、新たに建物建築する旨を、その土地上の見やすいところに掲示した場合にも、借地権を主張することができます。ただし、2年以内に新築して建物登記をしなければなりません。

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強行規定

第16条に10条は強行規定である旨が規定されているため、借地権者(借主)にとって、この条文よりも不利益な特約を結んだ場合、その条文は無効になります。

この第16条では、借地権に関する対抗要件が規定されていますが、法律上、要件をそろえていれば保証されるべきものですから、それを無視して地主や第三者が権利侵害をすることはできません。

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民法との関係

民法第566条の第1項、第3項の規定(地上権等がある場合の売主の担保責任について)は、

土地に地上権や登記された借地権などの権利がついているにもかかわらず、買主がそれを知らずに土地購入してしまった場合に、買主は「地上権」や「登記された借地権」を持つ者に対抗できないため、買主ができることは契約解除または、損害賠償請求(1年以内)に限られる

という内容ですが、この借地借家法第10条の、登記された建物を所有するなど、第三者への対抗要件を具備しているとされる「登記されていない借地権」についても、この民法566条を準用し、知らずに土地購入した買主は、契約解除又は売主への損害賠償請求をすることができるだけにとどまります。

また、民法第533条の規定(同時履行の抗弁権)も、この場合に準用されます。

民法 第566条 条文
(地上権等がある場合等における売主の担保責任)

 売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。

2 前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。

3 前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。

民法 第533条 条文
(同時履行の抗弁)

 双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。

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借地借家法-目次

第1章 総則(趣旨・定義)

第2章 借地

 第一節 借地権の存続期間等

 第二節 借地権の効力

 第三節 借地条件の変更等

 第四節 定期借地権等

第3章 借家

 第一節 建物賃貸借契約の更新

 第二節 建物賃貸借の効力

 第三節 定期建物賃貸借等