行政書士小野総合法務事務所

 成年後見制度解説 > 法定後見の準備と申立 > 家庭裁判所による被成年後見人、申立人の調査と審理

家庭裁判所による成年後見人、申立人の調査と審理

  1. 家庭裁判所の審理
  2. 成年後見申立人の調査
  3. 被成年後見人(『本人』)の陳述の聴取、同意の確認
  4. 成年後見人(保佐人・補助人)候補者の意見
  5. 家庭裁判所の職権

1.家庭裁判所の調査

家庭裁判所は『本人』の「精神上の障害による事理を弁識する能力(判断能力)」の程度について審理します。

類型調整

『本人』の判断能力が申立内容より低いと判断される場合や逆に高いと判断される場合もあります。 その場合には、「申立ての趣旨」を変更しなければなりません。 「申立ての趣旨」の変更は、上申書によって行います。(同意権や代理権付与の申立ても同時に行っていた場合には、必要に応じて付与申立ての取り下げもします)

任意後見契約との関係

既に任意後見契約が締結されており、任意後見から法定後見へ移行する場合は、「『本人』の利益のために特に必要があると認めるときに限り、後見開始(保佐開始・補助開始)の審判をすることができる。」とされていることから、「特に必要があると認めるとき」に該当するか否かが審理されます。
また、同意権・取消権付与の必要性から申立てが行われる場合が考えられるため、取引の安全を十分考慮した審理がなされます。

『本人』が家庭裁判所へ行けない場合は、家庭裁判所調査官が出張して調査を行います。

後見人(保佐人・補助人)の選任には、申立人が推挙する人物を後見人にするかどうかを審理して選任します。

後見人(保佐人・補助人)の選任ページへ

成年後見申立人の調査

家庭裁判所は、申立ての趣旨や実情の確認のために、申立人に対する意見を聴取(申立ての動機等)することになると思われるので、「申立ての実情」 に詳細な記載をすることや、別に意見書を作成し提出しておくことで、調査が軽減されると考えられます。

ただし、意見書の提出は、事情に応じて、提出すべきか否かを考えるべきで、特別な問題もないものについてまで提出する必要はありません。

被成年後見人(『本人』)の陳述の聴取、同意の確認

家庭裁判所が審判をするには、本人が植物状態にあるなど、明らかにその必要がないと認められる場合を除き、本人の「自己決定の尊重」・「残存能力の活用」の観点から、『本人』の陳述を聴かなければなりません。

成年後見人(保佐人・補助人)の候補者の意見

家庭裁判所は、成年後見人(保佐人・補助人)の候補者からも事情を聴取します。

また、成年後見監督人(保佐監督人、補助監督人)の選任の必要性についても審理されます。

家庭裁判所の職権

  1. 家庭裁判所は、職権で、事実の調査及び必要があると認める証拠調べをしなければなりません。
  2. 家庭裁判所は、事件の処理に関し、事件の関係人の家庭、その他の環境 を調整するため必要があると認めるときは、家庭裁判所調査官に社会福 祉機関との連絡その他措置をとらせることができます。
  3. 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、医師たる裁判所技官に事件 の関係人の心身について診断をさせることができます。


関連ページ(広告が含まれています)

相談・お問い合わせ

相談・お問い合わせ

成年後見制度ホーム

CategoryMenu

成年後見制度

▼成年後見制度の概要

成年後見制度とは

成年後見登記制度

具体的Q&Aでイメージ

成年後見トラブル事例

▼法定成年後見制度の利用

法定後見制度とは?

後見の対象者・後見人の権利

保佐の対象者・保佐人の権利

補助の対象者・補助人の権利

成年後見人(保佐人・補助人)の仕事

成年後見監督人(保佐・補助)とは?

成年後見人(保佐人・補助人)の解任

▼法定後見の申立準備と申立

申立準備(本人・財産の状況、医師の診断)

後見開始(保佐開始・補助開始)審判申立

市町村長による申立

成年後見人(保佐・補助)選任後の申立手続

成年後見人(保佐人・補助人)の辞任申立

成年後見(保佐・補助)審判の取消し申立

▼任意後見制度と契約

任意後見制度とは?

任意後見人のしごと

任意後見監督人の選任申立

必読!任意後見契約締結前に知っておく事

事務委任契約との関係

任意後見契約の文例と解説

任意後見人の契約の内容変更、終了(辞任・解任)

▼成年後見制度等関連四法の概要

民法の一部を改正する法律の概要

民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の概要

任意後見契約に関する法律の概要

後見登記等に関する法律の概要