行政書士小野総合法務事務所

 成年後見制度解説 > 任意後見制度と契約 > 任意後見人(任意後見受任者)の条件

任意後見人(任意後見受任者)の条件

  1. 任意後見人の資格
  2. 法人による任意後見
  3. 複数の人による任意後見

任意後見人の資格

任意後見人の資格には制限がありません。『本人』(委任者)が信頼できる人であれば誰でも構いません。法人を任意後見人に選任することも可能ですし、複数の者を任意後見人に選任することも可能です。

以下の場合は、任意後見人になれません。

  1. 未成年者
  2. 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人、補助人
  3. 破産者
  4. 行方の知れない者
  5. 『本人』に対して訴訟をし、又はした者及びその配偶者並びに直系血族
  6. 不正な行為(財産横領、違法行為など)、著しい不行跡(品行が悪い)その他任意後見人の任務に適しない事由がある者

「不正な行為」とは、違法な行為または社会的に非難されるべき行為を意味し、『本人』の財産を横領したり、私的に流用する(背任)などの財産管理に関する不正のことです。

「著しい不行跡」とは、 品行ないし素行が甚だしく悪いことを意味し、その行状が『本人』の財産管理に危険を生じさせるなど、後見人としての適確性の欠如を推認させる場合のことです。

「その他任務に適しない事由」とは、 成年後見人(保佐人・補助人)の権限の濫用、財産の管理方法が不適当であること、任務の怠慢などのことです。

法人による任意後見

法人を任意後見人に選任することも可能です。任意後見人に選任される法人の資格に法律上の制限はありませんが、任意後見契約を締結する際には、法人としなければならない意味を十分考えなければなりません。

特別に、法人と契約をしなければならないという理由がある場合以外では、信頼できる者個人との契約が望ましいと思われます。 また、組織的な対応を期待している場合には、その法人が組織的な対応が可能かどうかを十分調査する必要があるかと思われます。

(例)財産が遠隔地にある場合『本人』の住まいが○○県だが、不動産が△△県にあるというような場合、組織的な対応が必要な場合もあります。

複数の人による任意後見

複数の任意後見人を選任することができます。 ただし、複数としなければならないという理由が特別にないのであれば、わざわざ複雑な契約を締結する必要はありません。

  1. 複数の受任者がそれぞれ単独で代理権を行使できるとする場合、任意後見契約は各受任者ごとに別個の契約とします。もし、受任者のうち1人について不適任の事由があっても、他の受任者が適任であれば、適任である者について任意後見契約の効力を発生させることができます。
  2. 複数の受任者の代理権について共同行使の定めをする場合、一個の不可分な契約になるものと解されるので、公正証書もまとめて1通で作成します。この場合、受任者の1人について不適任の事由があるときは、他の受任者が適任であっても、任意後見契約の効力は生じません。


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