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強制執行と給料差押

第47号 強制執行と給料差押

債権回収でも、未払い賃金でも、悪徳商法の返金要求でも、慰謝料請求でも、損害賠償請求でも、最終的には、裁判所での手続や、公正証書作成のあと、強制執行をすることになります。

平成16年初めに、民事執行法の改正がありまして、差押えができる範囲が変更されました。

まず、通常の債権回収の場合・・・

今まで、給料を差し押さえるときは、
21万円を超える分もしくは、給料の4分の1を差押え」
することができ、相手が勤める会社から、直接取立てをすることができました。

それが、改正によって
33万円を超える分もしくは、給料の4分の1を差し押さえ」
することができるように、変更されました。

差し押さえ可能額を具体的に計算してみましょう。

  1. 月収が50万円の人の場合・・・50万円−33万円=17万円
  2. 月収が44万円の人の場合・・・44万円−33万円=11万円
                        44万円×0.25=11万円
  3. 月収が20万円の人の場合・・・20万円×0.25=5万円

を、それぞれ差押ることができるのです。
給料44万円がひとつのラインになっていて、それ以上か、それ以下かで、差押額の計算方法を変えることになります。

そして、よくご相談がある養育費の強制執行ですが、

養育費についての取り決めを、公正証書にしておくと、簡単に強制執行をすることができるようになりました。

今回の改正で、1回でも養育費の支払を怠ったら、将来の養育費についても、一括して差押ができてしまようになったのです

今までは、支払期日が来たものしか差し押さえをすることができなかったのです。
それでは手間隙がかかりすぎて、実際になかなか使えないものでしたので、この改正は、非常に意義があるものだといえます。

それから、もうひとつ、養育費に限っては、給料の33万円を超える分、もしくは、2分の1を差押することができます。

養育費以外の債権のときと同じように、具体例にすると・・・

  1. 月収が70万円の人の場合・・・70万円−33万円=37万円
  2. 月収が66万円の人の場合・・・66万円−33万円=33万円
                        66万円×0.5=33万円
  3. 月収が20万円の人の場合・・・20万円×0.5=10万円

というように、66万円を境に、計算式を変えて計算することになります。

養育費は、数ある債権の中でも、特別待遇というわけです。

別れた相手の会社をしっかりと調べておくことは言うまでもありません。
ただ、相手が転職した場合、強制執行手続は、もう一度やりなおさなければなりませんので、注意が必要です。

しかし、養育費未払いのご相談は、本当に多いです。
「離婚時に決めたから大丈夫」などと安心していてはいけません。
きちんと、公正証書にしておきましょう。

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