ペット禁止のアパートでの飼育は契約解除か損害賠償

ペット禁止であることを知りつつアパートを借り、その後、どうしてもペットを飼いたくなり、飼ってしまったという場合の法律的な問題を説明します。

  1. 賃貸契約の特約
  2. 損害賠償請求(違約金請求)をされる例
  3. 契約解除をされる例

賃貸契約の特約

アパートを借りる賃貸借契約を結ぶ際に、犬や猫を飼ってはいけないとの特約が付いていたと思われます。

この特約は、他の部屋を借りている人の利益を守ること(猫嫌いな人がいるかもしれません)、部屋自体の損傷(柱などへの引っかき傷、糞尿による悪臭)を防ぐことなど、一応の理由がありますから、公序良俗(民法90条) に反するともいえず、有効となります。

借主はペットを飼えないことを知りつつ契約したのですから、借主としてこの特約を守らなくてはなりません。 大家さんに黙って飼っている場合、この特約に違反しているので、何らかの損害が生じた場合に大家さんから損害賠償を求められることになったり、契約解除を迫られることになるでしょう。

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損害賠償の例~違約金の支払義務はある

ペットを好きな人もいれば嫌いな人もいます。

アパートやマンションでは、単に自分の部屋の中だけの問題ではなく、共用部分への被害をおよぼす可能性も高いのです。

ペットの飼育は近隣の住人との間でトラブルの原因になりやすく、建物自体にキズをつける恐れもあるため、多くの賃貸マンションや賃貸アパートではペット禁止にしています。

ペット不可の賃貸アパートやマンションで、契約に反してペットを飼っていたのであれば、違約金の支払は必要です。

違約金は、たいていリフォームに使われる

次に借りる人は、臭いに敏感な人やアレルギーを持っている人で、わざわざこのペット不可の物件を選ぶ可能性もあります。

家主としては、そのようなケースを想定して次の入居者のために部屋をきれいにしなければなりません

敷金に関しても、本来であれば返還額がある場合でも、ペットを飼っていたということで、クリーニングだけでは事足りず、壁紙の張替え、畳の表替えなどを余儀なくされるため、敷金だけではリフォーム代が足りなくなる可能性があるのです。

他の入居者に影響した分に充てられる

たとえば、猫が外を俳梱し、他の部屋の猫嫌いな借主がそれを不快に思ったためアパートを出て行ってしまい、家賃収入が途絶えてしまったときなど、その家賃相当分の損害の賠償を求められることもあります。

また、飼っているペットが、ベランダなどから外へ出て、隣の部屋の人の植木にいたずらをしたような場合、動物占有者の責任(民法718条)として、与えた損害を賠償しなくてはならなくなります。

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契約解除を求められる例

また、ペットを飼ってはいけないという特約に違反しているのですから、契約違反として、大家さんから契約を解除されることがあり得ます。

ただし、部屋を借りるという賃貸借契約では、貸主(大家さん)との間の信頼関係が破綻した、すなわち深刻な問題に発展しもはや仲直りができないほどの状況になっていることが解除の要件となります。

ペットが室内を荒らし回り、柱や床を傷つけ、ベランダなどから外出し、近隣の住民に被害を与え、大家さんが困り果て怒っているような場合は信頼関係が破綻したと認められることになるでしょう。

逆に、おとなしくしておりの外に出ることもなく、部屋に悪臭も漂わないような場合で大家さんも黙認しているような場合は、信頼関係は破綻していないと思われます。

もし、解除が有効となると、賃貸借契約は消滅しますから、あなたには部屋を借りている権利を失い、部屋を出ていかなければならなくなります。

参考判例(最高裁昭和39年7月28日判決・最高裁判所民事判例集完巻6号230貢)

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