ペットトラブルホーム > 犬のトラブル > 悪行をした犬や噛み付こうとした犬に対するトラブル

悪行(自転車におしっこをかけるなど)をした犬や、突然襲ってきた犬とのトラブル

犬が悪行をしたとしても、蹴飛ばすのは、やりすぎでは?飼い主の責任と、やりすぎた人の責任は?

また、散歩中に突然襲ってきた犬や、何かしらの理由で追いかけてきた犬から、自分の身を守ろうとしてその犬に怪我をさせてしまった場合、どんな責任を負うことになるのでしょうか。

  1. 犬の悪行と、犬を蹴飛ばしたことは、切り離す
  2. 正当防衛の根拠
  3. 過剰防衛となる場合
  4. 緊急避難
  5. 刑事責任

犬の悪行と、犬を蹴飛ばしたことは、切り離す

人の持ち物におしっこをひっかけてしまったりなどの犬の悪行と、そのことで犬を蹴り飛ばして怪我をさせてしまうことは切り離して考えるべきです。

犬の悪行については、しっかりと謝罪し、犬が被った損害についてははっきり請求するということです。

飼い主のマナーの問題

飼い犬が、他人の自転車におしっこをひっかけたことについては、飼い主のマナーの問題で、犬と飼い主に責任があります。

やられた方の人間としては誰でも不快な気分になります。

犬がもよおしそうだという気配を感じた時点で、すばやく自転車から引き離すべきでした。

もし、自転車の所有者に洗車料金などを請求された場合には支払いに応じなければならないでしょう。

犬を蹴飛ばすことは不法行為

いくら怒りがおさまらないからといって、暴力を振るっていいはずはありません。

飼い犬を蹴られた場合は、蹴った人間に対して、民法709条の規定に基づき、飼い犬の治療費や慰謝料などの請求を起こすことができます。

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正当防衛

犬を傷つける行為は、通常、不法行為(民法709条)にあたり、加害者は損害賠償の責任を負うことになりますが、民法720条1項では次のように定めています。

民法720条1項
(正当防衛及び緊急避難)
第720条 他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。

自分の身を守るために犬を傷つけてしまったとしても、飼い主に対して治療費等の損害を賠償する責任はないのです。

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過剰防衛

ただし、守ろうとした法益(自分)と侵害した法益(相手の犬)との間の均衡が保たれていない場合には過剰防衛と判断されます。

相手の犬に怪我をさせてしまったことについては、過失相殺による不法行為責任を負わなくてはなりません。

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緊急避難

仮に何かしらの災害(不可抗力)で犬小屋が壊れて、逃げ出した犬に襲われた場合には、飼い主には過失は認められず、不法行為には該当しません。

ですから、そういった犬に対抗したことは、民法720条2項では、「緊急避難」として、「正当防衛」と同様に損害賠償責任をする必要はないとしています。

民法720条2項
(正当防衛及び緊急避難)
第720条 他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。
2 前項の規定は、他人の物から生じた急迫の危難を避けるためその物を損傷した場合について準用する。

不可抗力による災害によって逃げ出した犬が襲ってきたことに対する危険から身を守るための行動であった場合、これは緊急避難に相当し、損害賠償の責任を負う必要もなく、その犬の飼い主に対して犬の治療費等を支払わなくてもよいのです。

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刑事責任

法律上ペットは「物(ブツ)」として扱われるため、場合によっては刑事責任を問うこともできます。

犬を蹴った人間の行為は、刑法261条の器物損壊罪にあたります。加えて、動物虐待にもあたる可能性があります。

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