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賃貸物件の更新料は返還せよ?

第72号 賃貸物件の更新料は返還せよ?

賃貸アパートや賃貸マンションは、1年ごと、2年ごとに、「更新料」と称する家賃1カ月分~2か月分の費用を家主に納める慣習がある地域があります。

関東よりも関西地域では、「更新料」として「費用」を徴収するという正当性がありましたが、7月に京都地裁で、8月に大阪高裁で、「更新料の条項は無効だ」という判決が出ました。

  1. 7月に京都地裁で更新料特約を無効と判断された件は、

    1.2年ごとの更新時期に、2か月分の家賃を「更新料」として納めること
    2.契約時に納める保証金35万円のうち、解約時には30万円を無条件で差し引く、という「敷引特約」

    この2点が「借り手の義務を不当に重くし、利益を一方的に害するもので無効」とされました。
  2. 大阪高裁の件は、一審の京都地裁で請求棄却されていた件でしたが、控訴審判決でそれをひっくり返し、更新料返還を命じる逆転判決を言い渡しました。
    こちらも、

    1.家賃月額45000円だが、毎年更新料を10万円支払う

    という部分に
    「契約時に更新料の説明は全くなく、賃料との認識はなかった」
    「借地借家法によれば、貸主側は正当な理由がなければ自動更新を拒否できず借り主に更新料支払い義務はない。更新料については、貸主側が説明していないため対等・自由な取引条件とはいえない」

    とし、違法性があるとして、返還を命じました。

どちらも、消費者契約法という、消費者を保護するための法律に基づいて消費者の不利益条項を無効とするものですが、これらの判決に対し、貸主側は、消費者契約法を拡大解釈しすぎたものだ、として、上告するようです。

最高裁で、どのような判決が出されるのかわかりませんが、この判決を受けて、今後、賃貸契約に大きな変化があるかもしません。

本来は、契約は自由なものですし、お互い契約内容をよく把握した上で、その条件で同意できるからこそ契約するもので、それを、入居し、使うだけ使ってから、無効条項だという主張をすることについて、少々疑問もあります。

また、更新料についてほとんど説明をしないまま、家賃を安く見せて契約させてしまう、というやり方にも疑問があり、

家主、借主、どちらにも、理もあるし非もあるような主張なので、この件、最高裁でどのように判断され、判決が出るのか楽しみです。

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